HUNTER×HUNTERの登場人物がまた増えた件
●登場人物が増えすぎ問題
今やっているシリーズ、これ以上はヤバイヤバイって焦りながらキャラを増やしていますね
今回のシリーズはシンプルに、ものすごく人数を増やしたらどうなるんだろうっていうのを、とにかく極端にやってみた
2年前、冨樫先生はこんなことを言ってました(ジャンプGIGA 2016 vol.2より)。暗黒大陸の手前、新大陸に向かう船にはいま約20万人の一般人と共に主要キャラがたくさん乗っています。ざっくり記しても
・十二支ん(クラピカ、レオリオ含む)
・ビヨンド陣営(パリストンと仲間たち、ジン?)
・カキン王族御一行(14人の王子、8人の正妻、多数の護衛、多数のプロハンター)
・幻影旅団(イルミ加入)、ヒソカ
それぞれ目的はバラバラ。2年前、350話のときに各陣営の目的を整理したんだけど、驚くべきことにより複雑さが増している…!
そこに前回と今回(378話)でまたまたヤクザたちがドドンと追加されました。カキンの裏社会を仕切る3組はいずれもトップが王の婚外子たち、“二線者”で念能力に理解あり。興味深い設定だけどマジでプレイヤーが多すぎ……。なんだよエイ・イ一家の23人って……。
僕はこの状況に対して、GI編のカードやクロロvsヒソカ戦の描写などと違って、精読することはしていません。冨樫先生の言い方からしてもあまり細かく見ることが重要だとは思えないので、ある程度抽象化して読んでいます。大筋として新大陸到着までで気になるのは
・王位継承戦の行方
誰が制するor中止に追い込めるのか(船から脱出すれば儀式中断できそう)
・クラピカは緋の眼を奪還できるのか
ツェリードニヒ覚醒の有無
・旅団vsヒソカ
・サイユウ捕獲作戦
こんなところ。なので、「王子の護衛がどう動いて~」とかはあんま重視していない。正直念を使えない者は淘汰されてやむなしくらいの感覚。一応今回のモレナにはそれなりのオーラを感じたけど、まだ旅団やツェリードニヒの引き立て役の域を脱してないので今後の化け方に期待。
●王の子教育と念能力の相性
やがて王になる事を信じて疑わない それが「王の子」
王になれる機会が来て当然と考え そのチャンスを自分ものにして当然と考えるのが王の子(33巻より)
カキンの王子たちはこうした教育を受けています。「自分は特別だと諭されて、実際にそういう振る舞いが許される/推奨される環境で育つ」。これはどう考えても念能力と相性が良い。テータから天才と認められたツェリードニヒなんて、まず間違いなく「下々が使える能力なら自分ができて当然」と思ってます。この純度の高さはある意味、ゴン以上。如何せん新大陸に着くまで2カ月しかないので、能力者としては完成しないだろうけど、守護霊獣が進化したり、誓約と制約でなにかすれば旅団下位クラスとは戦えるようになりそう。うっかり生き延びて数年経ったらボスになるポテンシャルなので頑張ってほしい。
映画『バーフバリ 王の凱旋』を観た。30巻を超える名作ジャンプコミックを幻覚剤を服用して徹夜で読破したかのような体験が2時間半に凝縮して味わえるので、大変なオススメです。絶対に映画館で見てほしい……。
— ダ・ヴィンチ・恐山(品田遊) (@d_v_osorezan) 2018年2月9日
バーフバリ観劇後の得点分布です。真面目に書きます。
— 西田シャトナー伯【ジェイ マヒシュマティ】 (@Nshatner) 2018年1月24日
「1」75点
「2」200点
「1」(「2」を見た後)150点
「2」(「1」を見て「2」を見たあとの2回目)1万点
ここであなたはマヒシュマティ王国民になります。
「1」(王国民になったあと)1億点
「2」(王国民になったあと)1億点
ちなみに1月半ばにインド映画「バーフバリ2」を観たところ、王の教育は超超重要だと思った。先代王が最高すぎる。連動してハンターでもベンジャミンとカミーラへの好感度が上がってしまった。この2人は念が使える。王となるべく教育を“しっかり受けた者”は贔屓してしまう。カミーラの能力は完全に対暗殺者で、「壺中卵の儀」との整合性(小さい頃に死んだら参加できない、他王子のエネルギーにならない)が気になるところ。あとネコノナマエは事故死に弱そうだからツェリードニヒに能力がバレたらすぐ裏をかかれそう。いまのとこ9→4→1→2の順で応援!
●幻影旅団vsヒソカ
ヒソカの狩り方については各メンバー任せ。1人で殺るのも良し、組むのも良し。こないだのN字S字論争はS字ということでよろしいか。
今回フェイタンの考え「殺すのが先 『誰が』も『手段』も二の次」てのが明らかになって、フィンクスもそれに近いと。
・団長、シズク、ボノレノフ
・フェイタン、フィンクス、ノブナガ
・マチ(単独?)
・フランクリン(単独?)
・イルミ、カルト(十中八九セット)
最低3~5グループでヒソカを追っているもよう。素朴に考えれば複数人で来られるとヒソカは苦しいので、どんな対策を考えているのか。第一層にいるクラピカと組む、別のゾル家雇う、旅団専用の念を新たに設ける……うーん。
問題はイルミの扱い。「どちらかがどちらかを殺すと思ってた」「今回それが叶う」は本心ぽい。ヒソカのスパイとして旅団参加ってことはちょっと考えにくい。騙された団員がアホになるし。ただ、ヒソカに説明していなさそうなゾル家と旅団の因縁てのがある。すなわち、ヨークシン編の約3年前にシルバが1人を殺って、団長とも対戦したアレ。あとカルトが蟻編で「何年かかっても 兄さんを取り戻すため」と謎の決意を語っていたやつ。
これらはてっきりアルカに関わるものかと思ってたけど、アルカがあれだった以上、ミルキの可能性が高まってしまった。こないだ5chで「オーダースタンプはミルキの能力だったんじゃね。フィギュア好きだし」てのを見かけて、はいはいワロスワロス……では済ませられなかった。
「ゾル家と旅団が絡む→ミルキがクロロに能力を盗まれる→カルトが取り戻しにいく」は一応筋が通っている。シルバがキルアたちに「旅団には手を出すな」(9巻)と言ったせいで、てっきり子どもたちと接点ないものだと感じていたけれど、あれはあくまでキルア視点ということで、いくらでも描写は追加できる。そうするとこの一点を根拠に「ミルキと旅団は関係ない」とは言いにくい。
ではイルミはどう動くのか。「ミルキの能力が奪われている」が事実だとしたら、旅団の掟よりもゾル家を優先させるかもしれない。一方で仕事は仕事としてきちんとやりそう。キャラ的にヒソカとクロロ、どっちから本気で狙うのかよくわからない。そもそも前提もあっているか不明。……ということで考えるのをやめた。
※過去感想
371
ヒソカ vs クロロ 作者解説で「共闘説」が否定されたと考える理由
ヒソカ vs クロロは共闘だったのか? 徹底検証
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ヒソカとイルミのコラ感想
HUNTER×HUNTERのある生活
●371回(ジャンプ感想 9号)
2月2日発売のJC「HUNTER×HUNTER」35巻の見本が編集部に到着しました!本誌連載もいよいよ来週、1月29日発売の少年ジャンプ9号より連載再開です! pic.twitter.com/B1TYodaKDY
— 少年ジャンプ編集部 (@jump_henshubu) 2018年1月25日
HUNTERXHUNTER再開!! 昨年の連載時は全然更新できなかった本ブログですが、今回は可能な限り頑張る所存です……。とりあえず2つ思ったこと
1.旅団がでてきて良かった
からの↓
366話の団長のこの表情と「37564」の標識から、最悪団長を残してみんな殺られちゃった説まで浮上してましたが、この分だとシャル、コルトピ以外は生きていそう。警戒してる戦闘員たちを相手にヒソカはどう立ち回るのか……王位継承戦以上に気になるところ。あと団長がキレてるのをみてやっぱ「共闘説はない」という思いが強まった。共闘でボコってたのなら、こんなストレートにマジギレするのは筋が通らない。「早い者勝ちだ 見つけた者が殺る」発言にも矜持を感じた。鎖野郎にチーム行動を命じてたのとちょっと違う。ヒソカ的には2人殺ることで「本気で追ってくれる」ようになったのでおいしい。
どうでもいいけど5chのスレを見たらクロロとマチの会話でS字N字論争なるものが発生していた。あまりに斜め下の展開でビビったけど「それこそ無理だ」が誰の何を受けた発言かを考えればN字はありえない。国語教育がんばってくれ……。
【S字に読む派】
マチ「ヒソカはあたしが殺る」
クロロ「……早い者勝ちだ。見つけた者が殺る」
マチ「無理だね」
クロロ「ダメだ」
マチ「それじゃコインで決めようよ」
クロロ「それこそ無理だ」【N字に読む派】
マチ「ヒソカはあたしが殺る」
クロロ「無理だね」
マチ「……早い者勝ちだ。見つけた者が殺る」
クロロ「ダメだ」
マチ「それじゃコインで決めようよ」
クロロ「それこそ無理だ」
○1月30日追記
【S字N字】HUNTER×HUNTER371話クロロとマチの会話の読み方議論スレ
このS字N字の隔離スレが意外と伸びてたり、Twitterでも議論があったので再度読み直してみた。やはり以下のようにしか読めない…!!
マチ「ヒソカはあたしが殺る」
クロロ「……早い者勝ちだ。見つけた者が殺る」
マチ「無理だね」
クロロ「駄目だ」
マチ「それじゃコインで決めようよ」(やり方を)
クロロ「それこそ無理だ」
マチ「何故!?」
クロロ「コインは一対一で揉めた時」「今回は全員が自ら殺りたがってる」「無論 俺も含めてな…!」
マチ「」
クロロ「見つけることだ」「ヒソカは必ず船内にいる…!」
会話の前提として「(ヒソカに喧嘩を売られた)旅団全員が自ら殺りたがってる」ことがある。だから「早い者勝ち」というルールができた。けれどもマチは「自分が殺りたい(他の奴は手を出すな)」と主張。団長に条件を飲むよう迫るも、「オレ含めてみんなが殺りたがってるから駄目」と却下された。ただ「見つけることだ(そうすれば挑戦権はマチのもの)」と言われた。それだけの話。
・少し説明を入れたver.
マチ「ヒソカはあたしが殺る」(他のメンバーはヒソカに手を出すな)
クロロ「……早い者勝ちだ。見つけた者が殺る」
マチ「無理だね」(我慢できない)
クロロ「駄目だ」(ワガママ禁止)
マチ「それじゃコインで決めようよ」(やり方を)
クロロ「それこそ無理だ」(マチの「無理だね」を受けての発言)
マチ「何故!?」
クロロ「コインは一対一で揉めた時」「今回は全員が自ら殺りたがってる」「無論 俺も含めてな……!」
マチ「」
クロロ「(自分で殺りたかったら)見つけることだ」「ヒソカは必ず船内にいる…!」
ちなみにN字派だと後半の会話が繋がらなくなる。早い者勝ちじゃないのに「見つけることだ」とはこれ如何に。「マチには無理だから手を出しちゃ駄目だけど探してこい」だと横暴だし、「メンバー全員で砂にするから探してこい」はなんだかかっこわるい。
マチ「ヒソカはあたしが殺る」
クロロ「無理だね」
マチ「……早い者勝ちだ。見つけた者が殺る」
クロロ「ダメだ」
マチ「それじゃコインで決めようよ」(やり方を)
クロロ「それこそ無理だ」
マチ「何故!?」
クロロ「コインは一対一で揉めた時」「今回は全員が自ら殺りたがってる」「無論 俺も含めてな……!」
マチ「」
クロロ「見つけることだ」「ヒソカは必ず船内にいる…!」
○早い者勝ちの考察
幻影旅団には「入団希望者が在団員を倒せば交代」「団員同士のマジ切れ禁止」というルールがある。グリードアイランド編ではヒソカに対し団員からこんなコメントが寄せられていた。
「報酬は決闘(タイマン)だろうな…除念後の」byフランクリン
「オレがぶっ殺しておきたいとこだが…団長に任せるぜ」byフィンクス
他方、ヨークシンシティ編でゴンと腕相撲をしていたノブナガが「あいつ(ウヴォーギン)が戦って負けるわけがねェ 汚ねェ罠にかけられたに決まってる!!」とキレる場面も。ここから、旅団ではメンバーと外部の“決闘”は止めないものの、汚い罠にはめられることは許せない――という美意識があるのではと推察できる。
今回コルトピとシャルを殺られて全員がいきり立っていること、それ故「早い者勝ち」というルールが設けられたことが明かされた。ただ、これで「見つけたら即戦っていい」とは限らない。2人が殺られたことで、「罠(ヒソカが協力者を雇っていることを含む)」の可能性も考慮しているはず。だから“見つけた者”は殺る権利を得るけど、「戦う際には団員複数人を立ち会わせること」といった条件が存在するかもしれない。この辺は今後のお楽しみということで(追記おわり)。
2.守護霊獣は進化するに100万ペリカ
これは去年書きそびれたこと。王子たちの霊獣が出揃ったときに違和感があった。第四王子をはじめ上位王子の霊獣は強キャラオーラを放っていたけど王様のに比べると禍々しさがない。てことは王位継承戦で勝ち残ったら他のオーラを吸収して究極進化するのでは? 「祝福の1人御子になる=超パワーアップする」のは最後の見開きからしても間違いなさそう。
とすると、ハンター協会的には継承戦を最後までやらせないほうがメリットがある。クラピカと利害が一致してるのではやくサポートしてあげてほしい。
※過去感想