保苅実 1
「ラディカル・オーラル・ヒストリー―オーストラリア先住民アボリジニの歴史実践」を読み終えて書くわけだが、えー…この本はやばい。驚いた。是非とも皆に読んでもらいたい。てか、軽く「保苅実」でググってみたら、どこでも評価高いし、けっこう僕が言いたい事(僕より上手く)書かれててなんかしょんぼり… まぁいいか。元々この本の時点で、清水透が
この本には解説は要らない。それが正直な感想だった。保苅本人が、予想される批判を織り交ぜながらそれに反論し、解説すらしているのだから。しかも彼の論理展開を支えているのは、最新の理論上の成果であり、それら成果に対する周到な目配りである。
と言うように、既に完成しているのだから…
なので、僕も自身が感じたことを自由に書いてみようかと。まず最初に思うのは、非常に楽しめて読めた、ということ。読み始めるまではタイトルめんどそうだし、なんだかなぁ、と思っても、いざ読み出すといける。ガンガンにいける。最近では「民主と愛国」もそうだった。けっこう夢中になれるし、強い知的刺激を受ける。自分が依拠してきた先入観や常識が揺らぎ、新しいものの見方や、その可能性が現れたぜ、と感じる次元での興奮が、こういったものなのだと思う(高校の時、森巣博の本読んだ時もそんな感じだったw) それにしても読みやすい。文体、字体を状況に応じて自在に書き分けられていて、すばらしい。論文、会話、くだけた感じ、村上春樹っぽいときも少々… ただどの時においても、論理は明快で、難解な表記、言い回しが少ない。これは小熊英二に似ている。
- 査読者2
彼の明快な文体と、澄んだ解説には、もっとも深い感銘を受ける。しばしば冗漫さと不明瞭さがつきまとう分野において、保苅実は他のたくさんの研究者が混乱したり、不必要に難解にしたりする問題を明快に論じている。
元々が馬鹿だと自分に理解できる文章で書くから、読みやすくなるのであって、難解な文章であっても、書き手の思考回路ではそうなってるから…云々言っても、やはり、わかりやすくないとね!! 自分で書いたのに、何いってるかよくわかんね、は(´・ω・`)ショボーン もっと自分に正直な文章書きましょう …といっても、それが難しいのよ… だから、少なくともそういう点で、小熊や保苅は天才! えーと、続く